とにかく、生きると決めたんだから、出来る事はやる!絶対にやる!

病気平癒を誓う
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運命を変える、妻の一言から始まった病気との闘い。とにかく食べる!

2019年
12月上旬


口からの食事の摂取がいつ頃始まったのか、
当時の記憶は曖昧で、覚えていない事が多くあり定かではありません。
一般病棟に移って数日後からだったんでしょう。

いよいよ食事の摂取に。
低残渣食ブレンダー (胃腸に負担をかけないように調整された食事)
お粥と柔かな食事を出してくれていました。

でも、食欲は全く無く、食べれる気がしません。
点滴での栄養補給で十分な感じでした。

そんなある時の妻からの一言

口から食べない限り元気になれない!」   

何故なのか、心にしみたんです。

この一言が
食べる事が今の自分に出来る病気との闘い方。 

こんな気持ちにさせてくれ、闘志が沸いてきたんです。

そこからの私は、大げさではなく
死に物狂いで、食事を摂りました。

脾臓に膿が溜まり激しい痛みに襲われ
熱が40℃近くまで上がる日にも。

そんな状態の私だからなのか、
言語聴覚士(ST)さんが頻繁に訪れてくれて
嚥下管理を行ってくれていました。

私の体は思うように動かず、食事の際、座る動作も出来ず、
パラマウントベッドの威力で、
座位まで背中を押し上げてもらい、やっとの思いでマットに体を預けて座る。
この姿勢が何より辛いんです。

娘と同い年ぐらいのSTさん。私にとっては辛い姿勢なのですが、
上体をマットに預けながらも、キッチリと座った姿勢で食事をさせられます。
優しいんですけど、厳しいんです。

STさんがお見えでない時はこれ幸い。
リクライニングをかなり倒した楽な姿勢で、食事を頂くのですが
こっそりとにっこりしながら覗かれていて、「やっぱり!」と。
その後は、怒られて姿勢を正されることがしばし。(笑)

調子の悪い日ばかりが続き、座るのもやっとの状態でしたが
それでも、言い訳する事なしに
出された食事を全て、完食する事にのみ全力で取り組みました。

デビュー2年目の、緊急入院から今日までの経緯を知る
ひよっこ看護師さんが
私の必死の姿勢に、「応援するから苦しくても頑張って」
と、私の病室で手を握って泣いてくれたんです。

このままくたばる訳にはいきません。
愛する家族・治療や看護を施し応援してくれる皆さんへのご恩に報いる為。

生き抜くための病気との闘いです。 

闘える場がこの病院で本当に良かった。 
心の底からそう思いました。

食べているだけなのに生気がみなぎる

効果というと誤解が生じるかも知れませんが
敢えて、効果と言わせて頂くと
効果はてき面に現れてくれたんです。

体の状態の状況が、本格的な治療を許してくれない状況の中
妻は、

「表情に、声に、力強さが戻っててきた。
病気に勝つっていう意欲に満ちている。頑張って!」

そう感じると言って応援してくれました。

意欲が沸くと
「自力でトイレに行きたい!」
そう強く思います。
食事を摂ると、どうしても出る物は出るんです。
適切な場所で気兼ねなく出したい。切に願いました。

そうです、足がほとんど動かない。
この状況は変わっていません。

看護師さん達は
「焦らずにゆっくり頑張りましょ。」
と言ってくれるのですが、

リハビリの始動を強くリクエストしました。

が、これは明らかに勇み足でした。
恐らくは、脾臓からの痛み。加えて、40℃近い発熱。

そんな状態の中、訪れてくれたリハビリ担当の理学療法士(PT)さんに
「こんな状態で出来るわけない!」と、
強く当たってしまう失態。(申し訳ございませんでした)

当時の、私の体の状態を記した
リハビリテーション総合実施計画書によると 

心身機能・構造

  • 意識障害
  • 運動機能障害 ⇒ 部位:左右の上肢/下肢 
  • 構音障害
  • 摂食・嚥下障害

基本動作

  • 寝返り/起き上がりが一部介助
  • それ以外の動作は全介助が必要

活動 レベル:5/100点)

  • ほぼ全ての項目は全介助が必要
  • 食事のみ一部介助(5点)

改めて、文書を見てみると恐ろしい体の状況ではあります。

でも、私は一旦心臓が止まった身です。
生きさせていただいているだけで有難いと思えたんです。

心が折れていません。意欲に満ちていた為なんでしょうか。

抗がん剤治療の本格的開始。リハビリ初めの一歩。

2019年
12月
下旬

R-CHOP療法がようやく開始されました。

これも幸いなことに、
副作用としての吐き気や、その他の辛いと思う症状もほとんど無く
液漏れしない様に、針を刺している腕を極力動かさない事が少ししんどい程度で
辛いと思う治療ではありませんでした。

抗がん剤治療の点滴の日も、とにかく、残すことなく食べ続けました。

副作用としては
手足の指にしびれ感が出て
こわばった感じが出始めたぐらいでした。

髪の毛は、ご多分に漏れず抜け始めます。
ドサっという感じではなく、枕まわりに抜け毛が目立つ感じ。

字が書き辛いです。
キーボードを打つのも得意ではなかったのですが、余計に下手くそになっています。

手指のしびれ感に増して
足の指は指全体を動かすことも不自由を感じます。
この影響なのかは定かではありませんが、足が攣りやすくなってしまいました。

が、甘んじて受け入れるに苦痛や不満はありません。
大病の引き換えがこの程度で済むのなら。
(余談ですが、現在も、このしびれは手足共に残っています。幾分かは軽減してきているかな…。)

リハビリは大変でした。

ベットで上体を起こす事は
パラマウントベッドのおかげで出来るんです。
起き上がった上体をマットに預け、自立は出来ていません。

でも、ここからが問題なんです。
足をベットの横に下す為に
支える手をどうするか…。どこを置き場にする?

足を床に置く前に、ここから始めなければなりません。
悔しいですが、そんなことすら出来ないのです。

動けば、腹部に痛みが生じます。
痛みをかばおうと、体が無意識に可動範囲を制約させてしまいます。

どうにかこうにか、足を下しました。
足を下した時に、おしりに感じた体の重さ。これが重力か…。
何故か、重力を感じて感動。

さぁ、いざ立ち上ろうと力をいれますが、全く動きません。
ん…、予想よりまずい状態なのかも…。
得も言えない不安に襲われます。
心が折れかけます。

STさんの尽力でどうにか立ち上がることが出来ました。
「何と体の重たい事よ」
「大丈夫。体の動かし方のコツを掴みさえすれば立てる。歩ける。」

根拠は何もないのですが、
たったの小さい成功体験がそう思わせてくれたのです。
心が積極的になれたのです。

~ To be continued ~



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