私の抗がん剤治療の概要
抗がん剤にまつわるイメージは
副作用が酷くてつらい治療。
皆さんも何となく
そのように思われているんではないでしょうか?
私は、2019年11月下旬より
抗がん剤R-CHOP療法を受け始め
2020年7月上旬までの期間
8回のR-CHOP療法を施していただきました。
点滴なので治療そのものは普通の点滴。
ただ、薬剤により心臓図モニターを使用しての点滴です。
簡易な心電測定器なので負担はありません。
電極が体に貼りついているので少々不自由程度。
私の場合は、更に
悪性リンパ腫の確定診断を行った部位が
右側精巣の高位精巣摘除術によるものであったため
中枢神経系~脳への再発リスクが高い傾向にあります。
脳への再発予防の目的で、2020年5月中旬から8月下旬にかけて
抗がん剤治療 HD-MTX療法を2回行っています。
都合、10回の抗がん剤治療です。
抗がん剤治療の始まりはHCU(高度治療室)にて。
悪性リンパ腫の標準治療とされているR-CHOP療法の構成薬の中から
Cに該当する エンドキサン (シクロホスファミド)
Pに該当する デキサート (副腎皮質ホルモン製剤)
の点滴から。(抗がん剤治療のカウント外)
この時、私の意識は不明瞭だったと思われます。
妻や看護師さんとは意志疎通が不完全ながらも出来ていて
昏睡状態ではなかったようです。
ただ、記憶は全く残っていないのです。
それから、一般病棟に戻り
R-CHOP療法が本格的に始まります。
入院での治療は3回目まで。
その後4回目から最終8回目までは通院での抗がん剤治療でした。
脳への再発を予防する目的で行われた
2回のHD-MTX(高用量のメソトキセレート)療法は
2回とも入院による治療となります。
これ、結構大変な治療でした。
変にご心配なさらないで下さい。
面倒だったという意味です。
このことは別の機会にご紹介させていただきます。
私が経験した副作用の概要
私が経験した個々の副作用の症状に関しては
別の機会に詳しくお伝えさせていただくとします。
ここでは大まかに
私が経験した副作用の概要をお伝えさせていただきます。
都合10回・2種類の抗がん剤治療を受けた私が体感した副作用は
- 手の指に感じる痺れ(現在も程度はましですが継続しています)
- 足の指に感じる痺れ(現在も強く継続しています)
- 脱毛(2度 天然パーマ髪質になりましたがもう普通に生えています)
- 生活に支障ないレベルの倦怠感(慢性的に現在も続いています)
※主治医には倦怠感があることは伝えていません
こんな感じです。
R-CHOP療法での副作用
私は、1回目のR-CHOP療法を受けた近辺の記憶がほぼありません。
副作用を体に感じた時期に間違いが有るかも知れません。
予めご承知置き願います。
体感した副作用の始まりは
一回目に受けた
C (エンドキサン)H (ドキソルビシン)O (オンコビン)P (デキサート)
の点滴を受けた10日後
一回目のR (リツキシマブ)の点滴を受けたあたりです。
手指に軽い痺れを感じたことから始まりました。
ただ記憶が曖昧で
体のコンディションもまだ回復しているとは言い難い状況。
この手指の痺れは違う要因なのかも知れませんが
うっすらとジンジンとする痺れた感覚を感じたことが記憶が残っています。
抗がん剤の点滴を受けた記憶が無く
副作用を意識することなく実感した、うっすらとした痺れ感です。
体の感覚として何の実感もない副作用もあるんです。
骨髄抑制という
白血球など血液を構成している成分が減少する症状。
体の抵抗力・免疫力が衰え、感染しやすくなり
他の病気にかかりやすく、重症化しやすくなってしまいます。
骨髄抑制は抗がん剤治療を受けた数日後から
血液検査の結果に現れてきます。
血液を構成している一部の成分が少なくなります。
程度は人それぞれ。
髪の毛は、ご多分にもれず抜けてしまいました。
2度も。
ちなみに、髭も副作用の影響で薄くなるんですよ。
これは正直ありがたい。
1度目に髪の毛が抜けた時。
1回目のR-CHOP療法が終わって数日後。
2019年12月下旬頃からだったかな…。
枕に付く抜け毛が多い事に気が付いたんです。
はっきりした時期はわかりませんが
だらだら抜け続ける感じもいつしか終わり
生える方向に転じだんだん髪の毛が濃くなってきます。
2度目は強烈でした。
6日間ほどで約8~9割の髪の毛が一気に抜け落ちてしまいました。
少しは残りましたが、もはや不要。
この時は恐怖を感じました。
髪を触る事、シャンプーするのが怖かったんです。
1度目の脱毛からほぼ元通りまでに生えそろっていたのに。
1回目のHD-MTX療法を難なく終え
R-CHOP療法も8度目の最終回を終え
10日を過ぎたあたり
2020年7月中旬ごろ、突然の出来事でした。
R-CHOP療法での副作用はこんな感じです。
わくまでもわたしの場合です。
HD-MTX療法での副作用
HD-MTX療法での副作用。
体に感じる症状は無かったように思います。
吐き気も催しませんでした。
体にかゆみは少し出たぐらい。
様子見で十分な感じ。
副作用なのかどうかすらわかりません。
しかし、体に実感しない副作用は強くあらわれたのです。
いずれも血液検査の数値で知るだけで
体に異変は感じません。
異変があったとしても
倦怠感の強弱の程度はあったとしても
横にならないとつらくていられない程ではありません。
治療前日まで基準値内であった血液検査の項目が
治療翌日には基準値を越えてくるもの、下回るものが出てきました。
基準値外になった主な項目は
血液に関する指標
血小板やリンパ球の減少。
肝臓に関する指標
AST・ALT・総ビリルビンが上限値を越えてきました。
腎臓に関する指標
尿酸・尿素窒素・クレアチニンが上限値を越えてきました。
クレアチニンは治療後5日目あたりが最高値(2.19mg/dL)まで上昇し
退院日まで基準値内に下がる事はありませんでした。
骨髄抑制も起こりました。
治療後2週間を過ぎた頃好中球の数が許容値を下まわったようです。
状況により好中球の増殖を促進させる
ノイトロジンの注射が適時行われました。
しかし、なかなか回復が見られず、3回の注射を施すことに。
この事で退院が数日延期になるんです。
2回目のHD-MTX療法は、1回目の薬量よりも減量して行いました。
1回目と同じ内容の体に実感しない副作用は生じました。
しかし、その程度は幾分も軽くなりました。
薬効と体の反応は正直なんですね。
ストレートに結果に現れました。
副作用が出たなら、その副作用を治してもらえばいい。
私はそんな単純な考えなんです。
~ END ~
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